1フォルダ当たりのファイル数が膨大になるとファイルシステムのパフォーマンスが劇的に落ちるとは?
弊社サポートとしては、1フォルダ当たりのファイル数が膨大になるとWindowsファイルシステムであるNTFSのパフォーマンスが劇的に落ちてしまう現象が発生し、あたかもサービスがまったく動作していないように見える事態に陥ることがあると再三にわたって注意喚起をしています。
E-Postシリーズでは、ある程度の使用期間を経ている場合、次のような運用を行うケースで1フォルダ当たりのファイル数が膨大にたまったまま運用してしまうおそれがあり、その防止に十分な注意を払う必要があります。万が一、こうした状況を放置したままでいると、メールサーバ全体に影響を与え、あたかもサービスがまったく動作していないように見える事態になるなど、動作に深刻な問題が発生する可能性があります。
- POP3利用時にメールボックスにメールをたくさん残したまま運用するケース
- IMAP4利用時にサブフォルダ分けをせず運用するケース
- SMTPサービスが使用するdeadフォルダやmxcashフォルダ、viruslogフォルダなど特定フォルダにファイルがたまっていることに気づかずメンテナンスしていないケース
- Journal Option機能を利用し、メールアーカイブを取り続けているが、データを1フォルダに蓄積させ続ける一方で、メンテナンスしていないケース
特にE-Postシリーズは、NTFSファイルシステムをそのまま利用していますので、E-PostシリーズのメールサーバやSMTPサーバを運用する上ではこの問題に十分気をつける必要があります。
実は、過去にはマイクロソフト技術情報(英語)にこのことが明記されていましたが、現在は削除されてしまい、存在しません。一方で1フォルダ当たりのファイル数の問題についての第三者の方のコメントや情報も存在するようです。
こうした情報によらずとも、簡単な実験でも現象は確認できます。たとえば、画像ファイルやOfficeのファイルなど、同タイプのファイルを1万個以上用意し、1フォルダの中に置いてみて、動きを見てみるとよくわかります。フォルダを参照しファイル一覧を表示するだけで、レスポンスに時間がかかることが確認でき、パフォーマンスの低下がどのような感じになって現れるかよく実感できます。
(関連FAQ)
●deadやmxcash、viruslogなど特定フォルダに膨大な数のファイルが蓄積されたときのパフォーマンス低下現象について
●メールボックスにメールデータを残す運用をしているときの注意点
●POP3メールボックスでメールデータ残存数が多いとパフォーマンス低下による logon overlap エラーが起きるおそれ