ショートファイルネームが無効にされたDドライブをプログラムインストールフォルダ先にすると問題を与える可能性


Windows Server 2012 R2以降のOS(Windows Server 2016/2019/2022/2025)を導入している最近のサーバでは、一部の機種において、追加したDドライブでファイルシステムのショートファイルネームが無効にされているものがあります。プログラムインストール先のドライブをそうしたドライブに指定した場合、このことがE-Postシリーズの一部サービスや、ツール・ユーティリティの動作に問題を与えるおそれがあります。これまで判明しているのはEnterprise IIでのVMCSサービスなどですが、他のツールやユーティリティにどんな影響があるのかわかりません。(※VMCSサービスでは最新差分で対策を取っています)
もしも、プログラムインストール先のドライブにおいて、ショートファイルネームが無効にされている場合は、OSのインストールドライブであるCドライブなどの既定値である「ショートファイルネーム有効」に同じように設定変更することを強く推奨します。ちなみに、問題がおきる可能性があるのは、プログラムインストールフォルダ先のドライブであり、メール作業用フォルダ・メールボックスフォルダに指定するドライブは特に関係ありません。

1.プログラムインストールフォルダ先ドライブがショートファイルネームを有効にしているか確認
プログラムインストール先のドライブがショートファイルネームが使えるかどうかを確認するには、プログラムインストール先フォルダのショートファイルネームでのパス表記を確認します。ショートファイルネームのフォルダ名は、コマンドプロンプトを開き、dir /x コマンドで確認できます。

(例)インストール先が D:\Program Files\EPOST\MS の場合 → D:\PROGRA~1\EPOST\MS

ショートファイルネームが表示されている場合は有効に設定されています。
一方でショートファイルネームがない場合、ショートファイルネーム無効になっている可能性があります。次の2の手順でショートファイルネームが有効か無効を確認した上で、続いて3の手順で有効にします。

2.ショートファイルネームの有効か無効かの確認
コマンドプロンプトより次のコマンドを実行します。以下の例は「ボリューム2」=「Dドライブ」でショートファイルネームが有効か無効かを確認しています。

〔Windows Server 2012 R2(2016/2019/2022/2025)の場合〕
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 C:\> fsutil 8dot3name query D: [Enter]
 ボリュームの状態は 1 です (8dot3 名の作成は無効です)。
 レジストリの状態は 2 です (ボリューム単位で設定します - 既定値)。
 上の 2 つの設定に基づいて、8dot3 名の作成は D: で無効です
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3.ショートファイルネームの有効化
以下の例は「ボリューム2」=「Dドライブ」でショートファイルネーム無効になっているのを有効に変更する方法です。
コマンドプロンプトより次のコマンドを実行、ショートファイルネーム有効にする設定値「0」を設定して、マシンを再起動します。

〔Windows Server 2012 R2(2016/2019/2022/2025)の場合〕
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 C:\> fsutil 8dot3name set 2 [Enter]
 現在のレジストリの状態は 2 です (ボリューム単位で設定します - 既定値)。
 C:\> fsutil 8dot3name set D: 0 [Enter]
 8dot3name の生成が D: で有効になりました
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(関連FAQ)
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