アカウント部分が20文字を超えるアドレスを使えるようにするには

Account Managerから登録できるアカウント名の長さ制限は、これまで最大で20文字まででしたが、2014年12月5日に公開された20141124差分を適用し、方法1で紹介する設定方法で、アカウント管理方法が Soft account方式(E-Post方式)の場合に限って、20文字を超えたアカウントでも登録できるようになりました。これはEPST Manager v4.28以降、EPST UserCGI(Web管理CGI)v4.25以降で有効です。
一方、EPST Manager v4.27以前のバージョンでは、方法2のエイリアス設定を使うことで回避する設定方法があります。こちらはアカウント管理方法の状態に左右されません。合わせて紹介します。

■方法1−差分を適用し、20文字を超える長いアカウント名を使える設定を行う

以下の設定作業で20文字を超える長いアカウント名をアカウントマネージャから登録でき、使用することができるようになります。ただし、アカウント管理方法が Soft account方式(E-Post方式)の場合に限ります。アカウント管理をActive Directory連携させている場合や、Windowsローカルユーザーと連携させている場合はご利用になれません。
  1. Mail Control画面の「バージョン情報」タブより、EPST Manager 4.28以降になっていることを確認してください。
  2. Web管理ツール画面の[システム管理メニュー]→[バージョン情報]により、EPST UserCGI 4.25になっていることを確認してください。
  3. バージョンが古ければ必要に応じて最新差分を適用してください。
  4. Account Managerを終了し、以下のフォルダに設定ファイルを作成してください。サービス停止は不要です。
     C:\mail\reg\SOFTWARE\EMWAC\IMS\
     (設定ファイル)
      AccountLength.1 (デフォルト値=20 最大値=64)
      FullnameLength.1 (デフォルト値=30 最大値=64)
  5. 設定ファイル内には必要に応じて最大byte数を記述します(デフォルト値=20 最大値=64)。ファイル内行末は改行しないでください。
     例:40文字の場合="40"
    ●参考:20文字を超えるアカウントを使用するための設定
    [メール作業フォルダ]内
     →reg
      →SOFTWARE
       →EMWAC
        →IMS
         AccountLength.1 (デフォルト値=20 最大値=64)
         FullnameLength.1 (デフォルト値=30 最大値=64)
     ※拡張子(.1)は、DWORD値であることを表します。
     ※FullnameLength.1ファイルの指定サイズは、AccountLength.1の指定サイズに影響され、ホーム項の入力サイズも影響されます。
      ルール) FullnameLength.1 = min(74 - (AccountLength.1 - 20), 30)
      ホーム項: min(50, 56 - (AccountLength.1 - 20) - (FullnameLength.1 - 30));
      ∴ AccountLength.1 = 64(最大) のとき FullnameLength.1 = 30(最大)
      ホーム欄: 16(最大)
  6. Web管理を利用する場合は、必要に応じて下記のHTMLファイルを編集してください。
     (変更するHTML)
     webmanager\admman\user\join.html
     webmanager\domman\user\join.html

     (変更例 28行目:アカウントの項目)
     ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
     修正前 <INPUT TYPE="text" NAME="id" SIZE="21" MAXLENGTH="20" >
     ↓
     修正後 <INPUT TYPE="text" NAME="id" SIZE="30" MAXLENGTH="29" >
     ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
     ※index_l_user.html 中にある MAXLENGTH="20"部分も長い値に書き換える必要があります。
■方法2−20文字を超える長いアカウント名をエイリアスで回避する方法

アカウント名が最大20文字の制限があったAccount Manager v4.27以前のバージョンでも、エイリアスを設定する以下の方法をとれば、@より左のアカウント部分が20文字以上のアドレスでも、SMTP受信と送信の双方が可能になります。

メールクライアント側の「電子メールアドレス」欄に、20文字を超える長いアカウント部分をもつメールアドレスを設定しておきます。SMTP受信はもちろん、SMTP送信時で外部宛に配送するメールも長いアカウント名を使ったメールアドレスで送信されます。ただし、POP3ログインユーザー名・SMTP認証ログインユーザー名については、実アドレス側の20文字以内の実際のアカウントを指定したままにします。

 (設定例)
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 〈エイリアス〉                     〈実アドレス〉
 kakaricho_01234567890123456789@test-sample00.jp kakaricho@test-sample00.jp
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

A.20文字を超える30文字の長いアカウント部分をもつメールアドレスをTo宛先にして送信されてきたものをE-Postで受信したときのヘッダ

 ▼同じくそのときのSMTP受信ログ(inlog)記録
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 <B0000319052@test-sample00.jp> [14/Nov/2014:16:25:45] 192.168.0.xx [192.168.0.xx]
  user4@test-sample00.jp kakaricho_01234567890123456789@test-sample00.jp
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  〈↑From       〉 〈↑To 30文字の長いアカウント部分       〉

B.20文字を超える30文字の長いアカウント部分をもつメールアドレスをFrom差出人にしてE-Postから送信されたもの相手が受信したヘッダ

 ▼同じくそのときのSMTP受信ログ(inlog)記録
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 <B0000319053@test-sample00.jp> [14/Nov/2014:16:31:31] 192.168.0.xx [192.168.0.xx]
  kakaricho_01234567890123456789@test-sample00.jp user4@test-sample00.jp
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  〈↑From 30文字の長いアカウント部分      〉 〈↑To        〉