Received:ヘッダに該当しない別のドメイン名が表示される

マルチドメイン設定をして運用しているときなど、Received:ヘッダの "from ○○○" 部分や、"by ×××" の部分について、該当しない別のドメイン名が表示されたり、ドメイン名ではなくCIFS/SMBのコンピュータ名がそのまま表示されることがあります。
このようなとき、メールサーバマシン内のhostsファイルの記述について、何も記述していないことはないか、あるいは記述順序が正しいか、確認してください。運用中の正しいドメイン名を表示させるには、hostsファイルを明示的に記述してください。

ちなみに、Received:ヘッダの書式は、[Mail Control]の[サービス制御]タブ画面にある[Receivedヘッダの編集]ボタンで設定可能ですが、Received:ヘッダの書式は、下のようになっています。
これに従うと、"from ○○○" 部分は、HELOするコンピュータ名(もしくはドメイン名)、"by ×××" 部分は、MTA自身のマシン名(もしくはドメイン名)が表示されます。

別のMTA(E-Postシリーズ製品)からメールサーバ(E-Postシリーズ製品)に送信されたときのケースで、Received:ヘッダがどのように表示されるか例をあげます。
受信処理された順に、Received:ヘッダを下から参照し、(A) 別のMTA(E-Post)から送信されたときのマシン名(ドメイン名)、(B) 手元のメールサーバ(E-Post)で受信されたときのHELOコマンドに続くコンピュータ名(ドメイン名)、の表示がされていると見なせます。

通常、この(A)(B)は同じ表示になることが、当然のこととして受け止められています。
ところが、マルチドメイン設定をしているときで、hostsファイルを記述していなかったり、記述順序が正しくないときは、運用中の正しいドメイン名が表示されないで、該当しない別のドメイン名が表示されることがあります。たとえば、(B)にCIFS/SMBのコンピュータ名(例・SV01など)が表示されるケース、(A)にマルチドメイン設定している別のドメイン名(例・abc.jp)が表示されたりするケースです。

このようなときは、メールサーバマシン内のhostsファイルをメモ帳で開き、正しい記述がされているか確認してください。たとえば、マルチドメイン設定時に、"by ×××"の表示をそれぞれのドメインに変更する方法は、メールサーバマシン内のhostsファイルに、それぞれリッスンしているIPアドレスに対応するFQDNを記載します。
ちなみに、hostファイルは、[ファイル名を指定して実行]から次のように入力すれば、メモ帳で参照・編集できます。
"notepad %windir%\system32\drivers\etc\hosts" あるいは
"notepad %SystemRoot%\system32\drivers\etc\hosts"
(関連FAQ)
hostsファイル記述の必要性と有用性について