Active Directory連携時にマルチドメイン設定を行うとセキュリティグループが参照されるしくみについて

AD(ActiveDirectry)連携時のメールサーバを移行するため、アカウント情報のエクスポート・インポート作業を行うとき、インポートされたデータ内にはドメイン名があるにもかかわらず、インポート後のアカウント情報を見ても、ドメイン名が空欄のままになっていることがあります。そのようなときは、「ActiveDirectryユーザーとコンピュータ」の Users の中にドメイン名のセキュリティグループができているはずですので、セキュリティグループのプロパティを開き、「メンバ」タブにユーザーを追加すると、ドメイン名が表示されるようになります。
これは、AD連携時にマルチドメイン設定を行うと、ドメイン名項目としてActive Directory側のセキュリティグループが参照されるしくみになっていることが理由です。

(解説)
・AD連携時にも仮想的とはいえ、マルチドメイン対応が取れるようになっています。ただし、AD連携時には、アカウント(ユーザー名)が一意のものとして管理されますので、アカウントが重複しなければマルチドメインの設定が可能です。

・単一ドメイン名での管理のときは、ドメイン名が空欄のままで特に問題はありませんが、AD連携時にマルチドメイン設定を行う場合、所属ドメイン名の区別をつけるため、Account Manager内でのドメイン名項目は、ADで管理されているセキュリティグループ名を参照するようにしていますので、必ずセキュリティグループ内に加えてください。

・たとえば、下記設定のとき、ADで管理されているセキュリティグループ内それぞれにユーザーが所属されていることになります。

(メールサーバ側のAccount Manager)
  アカウント ドメイン名(domain)

   user1    abc.jp
   user2    abc.jp
   user3    def.jp
   user4    def.jp
   user5    ghi.jp
   user6    ghi.jp

(Active Directory側)
 セキュリティグループ   所属ユーザー

   abc.jp          user1,user2
   def.jp          user3,user4
   ghi.jp          user5,user6

・つまり、AD連携時に、メールサーバ側のAccount Managerで表示したときに、ドメイン名項目(domain)が空欄になっているものは、セキュリティグループに所属していないことになります。

・アカウントデータをエクスポートする際は、Account Managerで表示されている状態をそのまま出力します。つまり、ドメイン名項目(domain)が空欄になっているものは、そのまま空欄として出力します。