サーバをバックアップデータからリストアしたとき、メッセージ開始番号の上書き警告メッセージが表示されたときの対処方法について

サーバをバックアップデータからリストアしたとき、データのリストアのしかたによっては、メッセージ開始番号(メッセージID)の上書き警告メッセージが表示されるケースがあります。具体的には、EPSTRSを開始したとき、次のような警告メッセージが表示されるケースです。
このメッセージが表示されたときには、リストアしたときに、メッセージ開始番号(メッセージID)の情報をいっしょに戻さなかったことが理由として考えられます。さらに、リストア時にメッセージIDの情報が戻されたとき、リストア前のメールサーバでは、その間のメッセージIDの発番が進んでいたことが考えられます。いわゆるメッセージIDが重複することによるメールデータの上書きに対する警告です。

メッセージIDの情報は、下記にあげる [メール作業フォルダ]\reg\ フォルダ下にある設定ファイル内に保管されているものです。

なお、メッセージIDが重複して発番されるということは、同じユーザーに同じメッセージIDのファイル名をもった以前のメールデータが残っていた場合、上書きされますので、できれば重複するような事態は避けた方が賢明です。

この警告に対する対処方法としては、次の手順で操作を行ってください。
まず、上記のメッセージではOKボタンをクリックせずキャンセルした上で、EPSTRSをいったん停止してください。続いて、下記の設定ファイルをメモ帳などのエディタで開き、メッセージIDを重複しない番号に引き上げ変更します。その後、EPSTRSを開始してください。

[メール作業フォルダ](既定値 C:\mail\)
 →REG フォルダ
  →SOFTWARE
   →EMWAC
    →IMS
     →LastMsgId.1 (DWORD Default 0) メール受信カウンタ
(例:C:\mail\reg\SOFTWARE\EMWAC\IMS\LastMsgId.1 )

※ファイルの拡張子"1"は、値の型が DWORD であることを表します。
※ファイル内には末尾に改行を入れないでください。

どのぐらいの数字に引き上げればよいかの判断方法については、inlogやacceptlogなどの受領記録を確認し、'B'で始まる最後のメッセージID番号を調べ、それと同じか、1以上大きな数字にします。たとえば、ログで確認できる最後の情報が <B0000317088@test-sample00.jp> だったとすると、メッセージID番号は "317088" まで発番されているので、上記 "LastMsgId.1" ファイルを "317088" にします。

ユーザーのメールボックスに直近のメールデータがもれなく残っている場合は、ファイル名を調べるという手もあります。しかし、ログ記録も取っておらず、メールデータも残っていない場合は、確実にメッセージ番号が上回って発番されるよう、少し大きな桁部分でくりあげておく方法しかありません。

ちなみに、メッセージIDの発番は、連続していなくても大丈夫で、重複した発番をしない限りは、特に問題がありません。

(関連FAQ)
メッセージIDを進めたり戻したりするときの動作と仕様について