メーリングリストへの返信抑制と自動応答の方法について

よくアンケートメールなどに見られるように、「本メールは自動配信です。このメールに返信いただいても届きません」などのように返信を抑止しているものがありますが、メーリングリストアドレスについて、メーリングリストの返信制御と自動応答の方法を組み合わせることで、そのように動作させることは可能です。

以下に2つの方法をあげます。方法1は以下の A.B.C. の運用手順を取ります。方法2は D. の手順を取ってください。

《方法1》
Repry-to:ヘッダを付加しないメーリングリスト形態にして、投稿者の条件を管理人のみにし、さらに自動応答の設定を行う方法です。この方法1では、ユーザーに配信されたメーリングリストの送信元は、From:のアドレスになっていますから、そこに返信しても、設定済み自動応答メッセージメールが返される結果になります。

A.E-Post Mail Serverアカウントマネージャのメーリングリスト詳細設定
■メーリングリストの詳細設定
「Repry-to:ヘッダを付加する」=オフ
「投稿者の条件」=管理人のみ
「結果応答をしない。」=オン
※さらに「"FROM"では利用しない」=オフ にしておきます。このオプションは、メーリングリストアドレスを外部から勝手に利用されたり、不正中継させないための別のセキュリティ上の目的があります。
※上記で「結果応答をしない。」=オフ にした場合は、メーリングリストアドレスに送信したり投稿したとき、【'xxx.jp' is not the moderator of the 'ml@xxx.jp' list. Sorry, only the moderator may send mail to this list. Your message has been forwarded to the moderator.】というE-Post標準の固定メッセージ、『moderatorしか投稿できない』エラーメールが返されるようになります。

B.投稿者のメールクライアント設定

投稿者=管理人は、メールクライアント送信プログラムの設定を変更し、投稿する「From:」を自動応答設定を行った任意のメールアドレスに変更します(From:ヘッダの書き換え)。「To:」はメーリングリストアドレスにして投稿するようにします。
※つまり、投稿者=管理人が使うメールクライアントソフトから投稿するとき、From:ヘッダの書き換えを行って投稿するよう設定しておくということです。From:ヘッダの書き換え方法は、各メールクライアントソフトまたは送信プログラムの設定方法を参照してください。

C.E-Post Mail Serverアカウントマネージャの自動応答設定

■任意のアドレスで自動応答設定
上記「From:」で指定する任意アドレスのアカウントで「メール制御」の自動応答を設定し、返信内容にオリジナルメッセージを定義します。
既出の「メールサーバ構築ガイド」にある通り、自動応答の本文・タイトル部分は、JISにてエンコードして保存する必要があります。なお、Web管理ツールから応答文を作成すれば、そこで自動的に強制でJISエンコードして保存してくれます。
自動応答のメッセージを日本語表記にする場合、Shift-JISで保存せず、JISコード( iso-2022-jp )形式にエンコードしてから保存します。具体的な操作方法は下記記事をご参照ください。また、自動応答文を全角文字の日本語にするとき、次のFAQ記事にあるレジストリ設定が事前に必要になります。

(参考)
E-Post Mail Server構築ガイド−20.自動応答を設定してみよう
(関連FAQ)
自動応答メールの文字コードが西ヨーロッパ言語になっていてメーラで文字化けする

自動応答のメッセージを日本語表記で保管する方法については次の二通りがあります。
(a) Web管理ツールの「自動応答」機能から応答文を設定する
Account Managerからは、JISにエンコードするには、何らかのツールの手助けを借りなくてはなりませんが、Web管理ツールから応答文を作成すれば、そこで自動的に強制でJISエンコードして保存してくれます。利用するには、事前にWeb管理ツールの最新差分を適用してください。Web管理ツールの最新差分は「サポート2」にあります。
(b) ツールやメーラーを使ってエンコードされた文字列を貼り付ける
「サポート2」にあるツールの"UnicodeConv.exe "を使ってJISエンコードされた文字列を件名と応答文項目に貼り付ける方法か、あるいは構築ガイドにあるように、メーラーを利用してJISエンコードされた文字列を貼り付ける方法を取ってください。
※変換ツールに頼らなくてよい1がお薦めです。


《方法2》
Repry-to:ヘッダを付加することの多い、通常のメーリングリスト形態では、以下の D. の手順にて、投稿者の条件を管理人のみにしてしまう方法です。
投稿者以外からの投稿があると、システム側からは下記の内容の固定メッセージが返されます。メッセージ内容にこだわらないのであれば、この方法がいちばんシンプルで、他の設定も不要です。

D.E-Post Mail Serverアカウントマネージャのメーリングリスト詳細設定
■メーリングリストの詳細設定
「Repry-to:ヘッダを付加する」=オン
「投稿者の条件」=管理人のみ
「結果応答をしない。」=オフ
このとき、管理人以外の人が(返信で)投稿した場合、【'xxx.jp' is not the moderator of the 'ml@xxx.jp' list. Sorry, only the moderator may send mail to this list. Your message has been forwarded to the moderator.】というE-Post標準の固定メッセージ、『moderatorしか投稿できない』エラーメールが返される結果になります。

以上の方法について、それぞれテスト運用してみて、望んでいる動きや結果に近いかを判断した上でご使用になることをお薦めします。